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ヒアルロン酸を用いた皺の治療経験

形成外科医の征矢野進一・菅原康志(2000)は、「ヒアルロン酸を用いた皺の治療経験」において、安定化ヒアルロン酸製剤(Restylane®)を用いたしわ治療の臨床報告を行った。

方法と対象

使用したのはスウェーデンQ-med社の重合ヒアルロン酸製剤Restylane®(分子量500〜600万、濃度2%)である。治療対象は、コラーゲン皮内テスト陽性例、コラーゲンで効果が不十分だった例、または両製剤の比較を希望した症例で、男性2例・女性3例の計5例を対象とし、前額部・眉間・鼻唇溝・下眼瞼などで治療を行った。
ヒアルロン酸では皮内テストは不要だが、コラーゲンのテスト時に同時注入し4週間観察した。

結果

症例1:39歳、男性

  • 前額部のしわ。治療前
  • 前額部のしわ。治療2週間後
  • Fig. 4 前額部のしわ。治療前。
  • Fig. 6 前額部のしわ。治療2週間後(効果はあるが、Restylane®注入部位に小さな結節が認められる)。

症例2:50歳、男性

  • 深い眉間のしわ。治療前
  • Fig. 7 深い眉間のしわ。治療前。
  • Fig. 8 眉間の皺。治療2週間後。非常に効果的。

症例3:65歳、女性

  • Fig. 10 眉間のしわ。治療前。
  • Fig. 11 眉間のしわ。治療3週間後。やや過修正。
  • Fig. 12 鼻唇溝のしわ。治療前。
  • Fig. 13 鼻唇溝のしわ。治療3週間後。良好な結果。顕著な皺が消失。

症例4:39歳、女性

  • Fig. 15 下眼瞼のしわ。治療前。
  • Fig. 17 下眼瞼のしわ。治療5週間後。治療部位に小さな結節が認められる。

症例5:50歳、女性

  • Fig. 19 鼻唇溝のしわ。治療前。
  • Fig. 21 鼻唇溝しわ。治療25日後。注射部位に発赤と浮腫が著明。

考察

ヒアルロン酸はグルコサミノグリカンの一種で、関節液や眼球の硝子体などに存在し、1970年代に眼科手術で臨床応用が始まった。1987年には関節治療薬Artz®が承認され、その後も多くの製剤が登場した。使用したRestylane®は1996年に臨床使用が開始された非動物由来の合成ヒアルロン酸で、皮内テストが不要とされ、コラーゲン皮内反応陽性の患者にも使用可能である。水分保持性が高く、体積減少が少ないため、深いしわや陥凹に有効だが、皮膚の薄い部位では凹凸が生じることがある。眉間や鼻唇溝など皮膚の厚い部位で試してから使用部位を広げることが望ましい。またまれに注入後2週間程度で発赤や腫脹を起こす例もあり、慎重な施術と経過観察が必要とされる。

総じてRestylane®は、コラーゲンで効果が得にくい症例にも有効な注入材とされるが、薄い皮膚部位への使用には注意を要する。

出典:征矢野進一・菅原康志(2000)「ヒアルロン酸を用いた皺の治療経験」『日本美容外科学会雑誌(日美外報)』第22巻、pp.1–7.

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